TA2020

TA2020でデジタルアンプを作ろう!

2008.06.28〜07.14作成

デジタルアンプを作ってみました。
すごく満足な結果が出たので報告させて頂きます!
いい音って「癒し」の効果があると思います!
しみじみと「良い音っていいな〜」って思います。

 ■ TA2020KIT-SP
カマデンのキット(スペシャルバージョン)を購入しました。
6090円
安い(1000円〜2000円)スイッチング電源を使える様です。
この為、約8000円で実用になるオーディオアンプを作れてしまうのです!

良いアンプ=重い=大きく高価なトランスが必要 と言う常識を打破できるのでしょうか?

WEBでも評判だし、未知の領域である「デジタルアンプ」は果たしてどんな音を奏でてくれるのでしょうか?

早速、製作開始です!

 ■ 組み立て完了
約1時間半もあれば、組みあがってしまいます!
簡単・簡単。

ところで「デジタルアンプ」って・・・何?

D級アンプとも言い、他にA級・B級・AB級アンプがあります。
D級だからといって、決してレベルが低い訳ではありません。
デジタル処理をするアンプの事を言います。
アナログ信号を1/0信号に変換し、1/0信号のまま増幅。
アナログフィルタでDA変換し出力します。

アナログアンプは、アナログ信号をアナログ信号のまま大きくします。
入力と出力は「相似」の関係にあります。
小さな音から、大きな音まで、また、高い音から、低い音まで
全てを忠実に増幅する必要があります。

波形的に見ると、
小さな振幅も、大きな振幅も、周波数の高い振幅も、周波数の低い振幅も、
歪ませずに、忠実に増幅することになります。

トランジスタの周波数特性やら、なんやらで、
良いものを作ろうとすると、高価になりそうなことが推測できます。

 ■ その他の部品
カマデンのキット以外に必要な部品です

・ACアダプター(スイッチング電源) 12V 2A の物が家にあったので、これを使用。
・ボリューム用可変抵抗。(たぶん、一番安い物。家にあったもの)
・ACアダプター用の電源コネクタ(家にあった物)
・RCAコネクタ(家にあった物)
・スピーカ接続端子は家に無かったので、ワニ口クリップで代用しました。
・線材を少々。
 ■ ひとまず完成!
ジャンパピンが接触不良(初期不良?)になっていた為、最初音が出ませんでした。
ジャンパピンを使わず、電線を直接ハンダ付けし、見事完成。

視聴結果。
ん〜、何かいまいちです。
比較対象はSANSUIのアナログアンプ「AU-α305R」です。
昔、40000円位で購入したアンプです。
聞き比べましたが、ほとんど変わらないのです。
もっと良い音がしても良いと思うのですが・・・・?
比較対象にした、SANSUIのアナログアンプ「AU-α305R」
 ■ 出力段のLCフィルタ用コンデンサの容量変更
もう少し良い音が出ないか、いろいろ調べた所、 [Team Hasebe Homepage] さんのサイトで次の様な記述を見つけました。

出力段 LC フィルタのコンデンサ (C7-C10) の容量は、繋ぐスピーカのインピーダンスに合わせたほうが良いらしいです。
容量は…
・スピーカ 8 Ωの時 = 0.22μF
・スピーカ 4 Ωの時 = 0.47μF
・スピーカ 6 Ωの時 = 0.33μF

早速、コンデンサを交換しました。
左の写真で、四角い黄色の部品が今回の交換部品です
1個120円

視聴結果はいかに?!

明らかに音が変わりました。
音楽を流した瞬間に「違う!」と分かりました。
子供の音楽CDで、ドラえもんやラスカル、ミッキーマウスマーチを聞いてみました。
子供音楽が高級音楽に聞こえます。

クラッシックCDを聴いてみました。
楽器毎の音がハッキリわかります、一皮剥けた音がします、艶やかな音がしています。
奥様にも確認してもらったところ、明らかに違うと思うとの事!
また、SANSUIのアンプでは「聞こえなかった音が聞こえる」とも仰っておりました。

環境音楽CDで、渓流の音CDを聞いてみました。
立体感があります。目を閉じるとまさに大自然の中にいる感覚にとらわれます。
水の流れる音がクリアで、立体的に聞こえます。

音を聞きながら微笑みが出てきます。
これは素晴らしい!
 ■ 電池駆動
究極の直流電源である「電池」でアンプを駆動してみました。
  
電池はマウス4号を作るときに予備で買っておいたものを使用しました。
(約300円×8個)

電池駆動にした事により、検討していた電源回路のコンデンサ不用。
  
  
デジタルアンプは省電力(省エネ)です。
アナログアンプは音としていらない部分の電力を「熱」として放出する構造になっています。
一方、デジタルアンプは電力をスイッチングして音を作りますので、音になる部分だけの電力しか使いません。
効率85%との記載がキットのマニュアルにあり、この数値はアンプとしては脅威的な数値の様です。

であるが故に、こんな小さな電池で駆動できるのでしょう。
大音量でスピーカを鳴らすわけではありませんが、24時間位は連続駆動できました。

視聴結果は?

思った程、音は変わりませんでした。
感性の問題や思いこみのレベルにきているようです。
自分は音の違いを感じますが(まろやかな音)、奥様は「あまり分からない」との事でした。
 ■ 箱入れ
新たに部品を買い込んできました。
セレクトスイッチ 2回路 5接点 400円(今回は、2つの入力を切りかえる為に使用)
セレクトスイッチ用ツマミ 100円
ボリューム用ツマミ 280円
スピーカ接続端子 400円
トグルスイッチ(電源ON/充電切替用) 300円
ACアダプター(駆動はバッテリーで行う為、充電さえ出来れば良いので12V 700mA 380円の物をチョイス)

100円ショップ ダイソーで買った缶に詰め込みました。
電池と充電回路も組み込んでいます。
充電回路は、拙作WEB [フル充電キープ充電器の製作] で、発表しているフル充電キープ充電器の回路を流用しています。

トグルスイッチON(上)で、アンプ起動(バッテリー駆動)。
トグルスイッチOFF(下)で、バッテリの充電を行います(フル充電キープ)
バッテリー充電を止めるときは、ACアダプターを抜きます。

セレクトスイッチを設けて、入力を切りかえられる様にしました(2入力)
背面です。
初めて、缶の加工をしましたが、思いの外大変でした。
素材が薄くしなやかだけど、硬いため、寸法通りの穴あけ・切りぬきがしにくいです。


早速、試聴!

ん?! 音が悪くなった。
フィルムコンデンサを変える前位に戻ってしまったか?
何故?!

写真は、内部の配線です。
この「もじゃもじゃ配線」が悪いのか?
線なんて繋がっていれば良いだけじゃないのか?

古いオーディオケーブルです。
GNDが信号線を覆っているため、理論的に信号線にノイズは乗りません。
これで配線をやり直す事にしました。

配線を直しました。
配線は出来るだけ短くしました。

さあ、これで音は変わるのでしょうか?

いざスイッチON!
良い音がします。ハッキリ分かります。
ガサガサしていた音がクリアになりました。
心が喜んでいます。
箱に入れる前の基板むき出し状態だった時の音にもどりました。
配線を直すだけで、これほど音が変わるのでしょうか?
信じがたい結果ですが、結果が全てを物語っています。

素晴らしいアンプをGETでき且つ、一つ勉強になりました。
「オーディオは奥が深い!」



最後に一言、
「良い音のサウンドシャワーを全身に浴びましょう!」

 ■ 参考 
参考までに、自分の使っているスピーカーです。
1989年製、KENWOOD LS-11ES 56000円(1set) です。
あまり大したスピーカーではありません。

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